ベビーサイン、今はご存知の方多いですよね。
私が子育てを始めた頃は、まだ認知度が低くて、テレビでアメリカかどこかで、まだ「あー」とか「うー」くらいしか話せない赤ちゃんが、要求を手話のごとく身振り手振りで伝えているのを見て、目からウロコが落ちました。
そういえば、とおーい昔、ズボラ母の膨大な記憶の最下層に埋まっているものに、古い寺の縁側に座っていて、床板の隙間にほこりがとってもたくさんつまっていて、小さな指でほじくり返すとほこりが出てくる、というものがあります。
なんか、面白いというか気になって仕方がなかったのですが、それを大人たちが見て笑っているのが子どもながらにわかりました。
それを、なんとなく、気恥ずかしいような、だって、こんなにつまってんだよ、どうなの?っていう、笑われたことに対するちょっとしたいらつきの感情。
ところが、その記憶って聞けば0歳の時、京都旅行時の記憶だったのです。
後年母に聞いてびっくり。私の中ではせいぜい3つくらいにはなっていたのかと思っていたら、言葉も話せない頃だったなんて。
ベビーサインを見て、その記憶に結びつき、ああ、赤ちゃんだって考えているのだ!と合点がいきました。
そして、それならば、何考えてるかわからず毎日むにゃむにゃしている我が子にも試してみたい!そう思って、見よう見まねでやってみました。
所詮ズボラですから、適当に思いついたものだけ。でもとても楽しいことが。
本の通りにやっても、本人が再現しづらいのか、ちょっと違った動きになったりするものが多かったのですが、しょっぱなは乗り物シリーズ。
バスからはじまって、電車が大好きな息子には電車のサインは多用していました。
ちょっと遠くに電車が走るのが見える公園で、遊んでいる最中に電車の走る音がするたびに立ち止まって、電車のサイン。もう笑ってしまうくらいしつこい。
あとは、最多サインは、こういう赤ちゃん多いと思うのですが、「もっと」でした。
食事の時に使うことが多いので、口のそばを人差し指でさす、いわゆるにっこりポーズみたいなものがオリジナルサインでした。
これは本人にも親にも大変役に立ちましたが、面白かったのは、遊園地の豆汽車に乗った時。フリーパスなので何回も乗れるのですが、降りる時に必ず「もっと」。
で、そのうちだんだんそろそろ降りるだろう、という時間?景色?を見計らって降りる前から「もっと」「もっと」と大連発。もうほとんど乗っている間じゅう「もっと」でした。
これって、言葉の通じない赤ちゃんにしてみたら、「もっと乗りたいのに」と思っても、大人の理屈で一回きりで、「たのしかったねー」なんてごまかされるところを、大アピールできることで、本人も大満足なんでしょうね。
1歳半すぎに保育園に通い始めたのですが、そのときはかなりたくさんのサインを使っていて、私は先生に絵でサインの説明を渡した記憶があります。
でも、当時は健診で、「サインはたくさん使うのですけど、あまりまだしゃべりません」と話したら、「サインに頼るからしゃべらないのでは?」なんて言われてしまいましたが、その直後から爆発的に話すようになりましたよ。
いまはたくさん本も出ているのですね。DVDや教室もあるようで。
なんだかお勉強のようですが、肩肘張らなくても、できるところだけオリジナルでも十分楽しめるのではないでしょうか?