徒歩でいける小学校を選ばず、違う小学校(公立)へ通わせました。
少人数で、なんでもマイペースで動作の遅い息子には少人数でじっくり見てくれる環境がいいかも、と幼稚園での息子を見て判断しました。
二つ候補の学校を見に行きましたが、少し雰囲気は違っていました。
少人数校もマンモス校も経験した校長先生にもお話を聞いたりして
「マンモス校には人の数が多い分、トラブルも多い」
「人間関係は、少なければその中でうまくやっていかなければならないので、それはそれで自分と違うタイプの子を受け入れることができるようになる」
「逆に言えば、他に逃げられないので、うまくいかなければ辛いこともある(クラス替えもない)」
など、いろいろ知りました。何事もそうだと思いますけど、いいことばかりというわけではない。自分たちがなにを優先して選択するか、なのでしょう。
息子は立ち歩いたりはしなかったけれども、気は散りやすいと思ったので、少人数の学校を選びました。近所の学校の悪い噂を各所から聞いていたというのも後押しになりましたが。
ひとつの学校は見学時に「とても楽しそう」と家族三人で思い、そこに通うことにしました。
そこへ通うのにシステム的に問題はなかったのですが、義理の両親に話した時に、
「近所に通うのがいい。それには反対だ。」
と言われました。
しかし、そもそも事後報告でしたので、そのまま息子はバスで30分ほどの学校に通うことになりました。
結果、クラスメイトにも恵まれ、素晴らしい六年間を過ごせました。
義両親もすぐにその小学校を気に入ってくれました。
その学校での体験が、今の息子に多大なる影響を与えたと思っています。
小学校での生活については、少しずつ書いていこうと思っています。
固定観念。これで動く人はとても多いと思います。
習い事の記事でも書きましたけど、たいした目的もなく、なんとなく「男の子ならこれ」、「女の子ならこれ」。
友達がみんな行くから地元の小学校、うちはみんなとは違うから受験させて私立へ。逆にみんなが受験するから、お受験します。
どの選択が悪いと言いたいわけではありません。親子でそのことを真剣に考え、調べてみると見えてくるものがあるのではないでしょうか?
義両親が「近所がいい」と言ったのには、たいした意味もなかったのでしょう。
「なんでわざわざ遠くに行くの?」
「登下校が心配」
そんなところでしょうか。
小学校でも中学校でも、見学すればそれぞれ雰囲気が異なることに気づきました。同じ公立の小学校でさえ、です。
その学校で子どもにどう過ごさせたいか、そんなことを考えて選ぶと、きっと充実した生活ができると思います。
ネットを見ていると、考える人と流される人の違いは大きいですね。
かたや、受験のために引越しまでする親子。
かたや、そこまでする必要はない、公立で十分。
私も息子の受験を考えるまでは、夫婦で公立から大学受験しているので、裕福でもないし、公立に進んでほしいと思っていました。
自分たちの生い立ちは完全に後者。
ですが、なんでもそれなりにでき、かといってそこまで優秀でない私たちと、凸凹の多い、知的好奇心にあふれた、そしてかなり変わっている息子に、オールマイティな子が集まるであろう公立進学校は向いていないことは、わかりました。そして、今は中学受験の率も上がり、学校選びの環境もだいぶ変わってきましたよね。
なにしろ、自分たちはなにも考えず地元の小、中から公立も学区にしばられた中での偏差値だけで決めた次第。大学だって、一度も訪れずに偏差値で入れるところ、だったのです。その選択に振り返っての後悔はいろいろあります。今はネットで情報は簡単に得られますよね。羨ましいと思っています。
これを使わない手はない。
誤解のないよう、公立選択が「流されている」、と言っているのでは決してありません。その子にとってベストな学校なのか、というだけで、地方では公立のトップ校こそが素晴らしい、という環境もいくらでもあるでしょうし、偏差値だけではない、素晴らしい環境の学校もあるでしょう。もちろん、公立で大活躍するような頼もしいお子さんもいらっしゃると思います。
そして、うちの子がそんな子だったら、きっと中学受験はしなかったでしょう。
さて、私が息子を生む前の理想。
男の子なら、武道をさせて(私が強い人に憧れていました)、幼稚園から公文に通わせ、勉強もできる子に。
まぁ、なんてありきたり! 私は楽器をやったことがなかったので、息子に楽器をやらせるなんてあまり考えていませんでしたし。
公文は早々に諦めましたね。単純な作業の繰り返しは彼には「嫌なこと」になってしまう、勉強を「嫌」だと植えつけたくなくて。
おかげで計算はいまだに苦手ですけど。
私自身が四年制大学を出たのに就職活動をせずに技術職の弟子入りを選んだので、その時点で固定観念はあまりないほうではありましたが、なにより個性的な息子がいたからこそ、いろいろな選択肢に目がいったのだと思っています。
凸凹ちゃんでなくっても、子どもは100人いたら100とおりなのですから、お子さんにはなにが向いているのか、どんな学校が合うのかなんて真剣に考えてみるのも楽しいです。部活で選ぶなんてのもありですよね。