悩める子育て

幼児から中学受験→難関校からの大学受験、その先を考える

なんだこの宿題? 

なにが目的なのかわからないテストと課題

公立中学校に通っている中学生二年生の子の英語の宿題が、夏休みにやるワークでした。それをみてほしいというので、見てみると、語順並べ替えしか載っていないものでした。

しかもいくつかの単語がまとめてあるものでした。例えば前置詞+名詞のようなものや冠詞+名詞なども。全問が並べ替えなので、昨年の復習のページもあるのですが、恐ろしく簡単なのです。

 

こんな簡単なものを宿題にするってどうなのだろう、と思って試しに英語の部分を見せずに日本語だけ見て書かせました。

 

あまり英語が得意でない子なので、案の定、現在進行形自体を忘れたり、過去形にするのを忘れたり、単語そのものも書けないものが多いし三単現のsが抜けたりも。

だけれど、この語順並べ替えを普通に解いていたら、ほぼその子にはできてしまいます。
ワークは15pほどあり、語順並び替えを見ながらやれば、集中してやれば一時間ほどで終わるような分量。

 

一体何のためにこんなものを宿題に出すのか、と思いました。英語をやり始めたばかりの一年生ではありません。
受験まで二年をきっています。夏休みはせっかくの総ざらいの機会です。
自宅でひとりでこれをやる子は、たとえ苦手であってもそれなりの理解度で解けてしまうので、なんだできるじゃん、という感想しかないと思うのです。親御さんだって丸つけしたものを見るだけならできていると思うでしょう。

結局私は、その子の書けなかった単語は単語専用のノートに転記し、単語以外にも間違えた問題は印をつけさせました。
一通り終わった後にすべて復習する予定です。

そうかと思うと、一年生の学年末テストはとても難しいものでした。

疑問文の作り方とか否定文の作り方などならった文法の基本的な使い方なんていうものではなく、そこから出す? というようなメインからはずした熟語などで、要するに教科書の下に書いてあるポイントをはずしていましたし、出題された場所もとても偏っていました。

 

テストでは、おそらくかなり成績の良い子には得点できるけれども、基本的な文の作り方や本文に出てきた単語の意味をやるので精一杯の子にはほとんど得点できないような問題を出していて、少しやったくらいでは全然得点できないわけなので、「やったけど全然できるようにならない」と、やる気を失う可能性が高いし、通常の評定1〜3までの子の点数はあまり差がつかない。結果平均点も低めになるからできていない割に危機感がない。

一方いざ、きちんと見直しをさせるべき夏休みの課題が異様に簡単で、8割以上の子にはそれを全部埋めてくることは復習ではなく「作業」みたいになるような意味のないものを出す。これまた高得点でほとんど差がつかない。

 

そもそも勉強とは、自分がなにができてなにができないかを明らかにするところから始まると思うのですが、できすぎたりできなすぎたり、自分のできるところもできないところもはっきりわからない課題とテスト。

 

一体何を目的にこんな出題や課題を設定しているのかとちょっと腹立たしく、なんだかますます学校に任せておけないな、と思いました。

昨年の学年末テストを作った先生は今年は担当をはずれたので、先生が違うのですが、そもそも先生によって大幅に授業の方針が変わるのは望ましくない。

 

結局学校で質の高い授業が行われないせいで、生徒は塾に頼るかそもそも公立中学校を選ばないという事態になっている。
お金がなければいい学習環境が手に入れられないというのは改善すべきことだと思います。

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先生に自分の学校という意識があるか

息子の小学校時に、先生の移動があまりに早いのが気になりました。
ひどい年は校長・副校長・主幹のトップが全員変わった年も。
息子の在学中校長は3人、副校長は4人変わりました。
このように、毎年異動しない先生にとっても職場環境はめまぐるしく変わります。

それで、先生方に自分の学校という意識は芽生えるのでしょうか?
自分の学校をよくしたい、生徒を長い目で見守りたいといった視点がどうしてもかけてこないでしょうか。


よくいじめ自殺などで校長が当該生徒について話すけれども、当の校長だって、

「誰それ? どんな子? よりによって自分の赴任期間にこんなことになるなんてついていない」

なんて本音はないでしょうか? その先生の個人的なことを責めるつもりはないです。そんな環境じゃないかと思ってしまうのです。


なにかを変えるにしても、すぐに変えられるものばかりではありません。学校のシステムなどをもっとよくしようと思ったところで、変えられる頃には自分はそこにいないという状況では、新しいことを始めるような面倒を背負い込むより、どうせあと少しで異動するだろうから穏便にすませよう、と考えてしまうのも無理はないような気がします。

 

それで、先生自身にこの学校の生徒たちの進路を真剣に考える、という視点があまりないように思うのです。これも先生個々を責める意図はありません。

聞けば、冒頭の中学生は運動部の朝練から夜までの練習で勉強する間もない、家に帰って食事や風呂で落ち着くのが9時頃、勉強だけする真面目な子じゃなければそこから好きなことを始めたりして翌朝の早起きに耐えられず授業中に居眠りをしている。

 

当然授業を聞いていなければ成績はガタ落ち。それでも部活の顧問はきちんとこないと怒り、担任は授業態度が悪いと怒る。え、そこは連携して問題解決はしてくれないの? と思うのですが。

結局親がしっかり考えて「今一番必要なのはなにか」ということに向き合わないと、学校任せでは、なんだかやる気をそぐ定期テストに、部活漬けで将来も考える余裕がない、その他のこの時期ならではの好奇心を深めるような体験も、友達との馬鹿騒ぎさえする暇もないようなことになってしまうのでしょうか。

 

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