悩める子育て

幼児から中学受験→難関校からの大学受験、その先を考える

LGBTの友人の子の新しい船出を祝う

当たり前の話ではないのか

友人の子どもの中では、一番可愛がっていた子が、パートナーと新たな生活をはじめることになりました。

 

友人から子どもがLGBTであるとさらっと伝えられたのは数年前。
「へー。そうなんだ。で、どんな相手?」

そんな感じで、ファミレスでパスタを食べながら、子どもに恋人が出来た話を普通にするように。

「もう、孫が見れないよー。」
なんて、冗談めいて嘆く友人に

「でもさ、いまどき異性愛者だとしたって、一生独身の人も多いし、結婚できても子どもに恵まれない人もいる。孫が見れないのはみんな同じ。なにより、大切と思える人がいるのは幸せじゃない?」

 

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そして今年になって、遠距離恋愛を経てなんとパートナーの実家で暮らすというその子の話を聞いたとき、友人は私に言いました。

 

「こんな話あなたくらいにしか言えないよー。親戚にも話せていない。どうしよう。」

 

え、そうだったの? なんか、さらっと言われたので、私も普通に受け取っていました。
でも、そうなのか。多くの人は、そんな風には受け取らないのか。

 

そういうことが当たり前と思えるような素地はありました。
私自身、中学生の時、特別に大事と思える友達がいたこと(上の友人ではないです)。
その子と「私たち付き合ってるのよね」とどこまで本気か話していたこと。
同じ時期に私には大好きな男の子がいたけれども、そういう思いは理解できました。
それは思春期特有の感情かもしれないけれど、それでもそんなまま大人になっていく人がいてもおかしくない。

 

卒業旅行で行ったシドニーではゲイのパレードを見学。もう20年以上前ですが、楽しかった!

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それから私が勤めていた職場がゲイの聖地? 新宿二丁目のお隣一丁目でした。

毎晩帰り道にゲイの男の子たちが群れている中、むしろ物騒な新宿では歩きやすかったかも? そしてそういえば美輪さんにも職場近く(二丁目ではなかったけれど)で遭遇しています。黄色い髪で。あのまんまでびっくり。

 

たまたま、その友人の子が家を出る前の晩に慌ただしく友人宅にお祝い?餞別?を持って行くことになりました。
その子のパートナーも来ている聞いていたのだが、しばらくしても姿が見えない。

 

そのうち友人が声をかけて、あとからそっとパートナーの子が別室から出てきました。

 

これもあとから気がついたのだけど。
きっとよくわからない他人である私に、パートナーとして顔を出すことをためらっていたのでしょうか。

 

でも、紹介されればやはり当たり前のような気しかしないのです。


話してみればフツーに話は弾んで。
最後に「(友人の子)をよろしく頼むね」と言って別れました。

 

昔は芸能界でも「オカマ」とか「オネエ」というジャンルとして出てはいましたが、どこかピエロ的な役割でした。

 

でも、最近のたとえばマツコデラックスなどって、もう、「オカマ」でも「オネエ」でもなく、「マツコ」としてみなさんに受け入れられていませんか? そしてマツコが人気なのってLGBTだからではない。ただ普通に魅力がある、と思われている。

そういえば美輪明宏だって、まあ、そうかもしれないけど。

 

渋谷区などで同性のパートナーシップ証明を発行する条例ができたことなど、最近の理解は少しずつ進んではいるのでしょう。

 

でも、やはりいまだにあからさまにカミングアウトができない人、「うちの子がそうだったらどうしよう。」と本気で言う親御さんはどちらかというと大勢だと感じます。

 

それで、以前も書きましたが、男子校の我が息子。
女の子に興味がとにかくない、でも昔からおっさんが好きで最初に覚えた芸能人が、麦茶のボトルの鶴瓶だったとか、小さい頃はSMAPやタッキーに憧れていて、一方いまだにほとんどの女性タレントやアイドルも女優も名前を覚えない息子に、「あなたは男の子が好きなの?」と聞いたことがあります。

「ノーコメント。」と言った後、その答えだと「そっちか!」と誤解されると恐れたのか息子は少しして「違うと思うよ。」と答えました。

 

「もしそうだったら、私は大丈夫だから、教えてね。」

と念押ししておいたのでした。

その話を学校の保護者のお母さん方に話しました。

LGBTの人の多くが親にカミングアウトできていない現実を知って、
大事な息子が大切な自分のアイデンティティーを私と共有できないと思ったらそれはちょっと寂しすぎるし、そもそももしそうだったらそれが息子だというだけだと思って。

 

「えー!」

というお母さんもいらっしゃいましたが、ひとりのお母さんはのちのち、

「私も息子に聞いちゃった!」

と教えてくれました。やはりその子も「違う」と言ったようです。まだ未熟なだけかしら。

 

何より友人はカミングアウトをしてもらえたのだから、ひとまず幸せなことだ。

 

少し前に冒頭の友人の子と息子も交えて食事をしました。

その際に、その子が遠くに行ってしまうことを話したら、息子は

「なんでそこに行くの?」

と聞きましたが、そのときはその子自身にも言っていいのかどうかとっさに判断できず、なんとなく私もその子も友人もみなうやむやにしてしまいました。

 

でも、性教育だけじゃなくて、というかそのひとつとして、その子の例をあげてLGBTの人について身近に感じてもらえたらいいなと思います。

 

やはり近いうちに息子にも話をしようと思いました。

 

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