悩める子育て

幼児から中学受験→難関校からの大学受験、その先を考える

中学受験をしなくても知っておいたほうがいいこと

中学受験がメジャーになりつつある昨今ですが、もちろん受験率は地域差があります。

www.inter-edu.com


でも、全国的に見れば、そもそも私立など受験する学校が近くにないという地域のほうが多いでしょう。
ただ、大学受験となれば全国区で、中学受験をした中高一貫校生と同じ入試を受けなくてはならない。
例えば上の記事では区部40%とあるが、これらの区の大学受験率はどうなのでしょうね?

区部まではわかりませんが、下記記事で、東京の大学進学率は66.5%と出ていたから、実際これら中学受験率の高い区部は7割前後でしょうか。
そうすると、区部の大学受験生は中学受験をした人の方がしない人より多いかもしれません。

 


実際、公立中学に通っている息子の友達の中にも何人か、公立中高一貫校を本命として、他の私立中学も受験している子がいたりもするので、公立中学生のなかにも中学受験経験者が少しはいることになります。

todo-ran.com

 

もちろん、地元の学校、大学、企業などへの就職を考えているのであれば、ローカルな情報が揃っていればいいと思います。

ですが、もし、お子さんを大学受験で例えば東京などの都市圏の大学へ出して、就職もと考えるのであれば、地元の進学校に入れさえすればいい、と考えるのはもったいない気がします。難関校を狙うならなおさら。

 

中学受験はうちには関係ないこと。地元の進学校へ行ければどうにかなる、と考える人は多いのではないでしょうか。

でも、地方から都会へ子どもを一人暮らしさせて大学へ行かせることは、とても金銭的負担が大きいこと。そして、どの大学へ行き、どう過ごすかで就職活動も大きく変わってくるので、本当はもっと真剣に考えたほうがいい。

 

でも、なんとなくのイメージで語ったり考えたりしている人の方が多いのではないか。それは、中学受験を始めようとした人にも言えることだけど。

dual.nikkei.co.jp

 

この記事、途中までしか読めませんが、多くの方にとって、中学受験とは、この記事の父親たちのように漠然としたものであったり、自分の時は〜みたいな曖昧なイメージだけで結論を出しているような気がします。
今は試験方法も違えば、成績のつけ方も違うし、将来望まれる人材も少し違ってきていないでしょうか。自分の頃はというのが当てはまらないケースも多いでしょう。

もうちょっとニュートラルになって中学受験について考えてもいいのじゃないいでしょうか。

 

前から書いていますが、私自身は中学受験推奨派でも反対派でもありません。うちは受験をさせたけれど、なにごともやらせればなにかができないトレードオフだと思っています。

 

vt-maguna.hatenablog.com

 

親が受験の有無にかかわらず、長い視点で子どもの進路を考えているかいないかは、成績や進路に大きな影響を与えるでしょう。

中学生の勉強を長年見ていて、親の無関心にもどかしく感じること、逆に親の熱心さが本人を強力にフォローしていることを感じてきました。

少し古いですが、参考になりそうな記事がありました。

  

president.jp

さらに中学受験がどういうものか、わかりやすい記事があったので、ご紹介します。

【不用意な中学受験をしないために】中学受験を始める前に考えてほしいこと | 中学受験の親の悩みQ&A

 

勉強のレベル的なこと、親がどれだけ関わらなきゃいけないかということなど、中学受験がどんなものかよくわかる記事です。

 

さて、上の書籍を読んでいないのですが、私個人のせまーい経験で感じることを個人的見解として。こういう経験談はたくさん読まないと、人や環境により違うと思います。一般的なことは、塾講師の方のブログなど参考になります。

 

上のプレジデントの記事でもあるように、問題を解く訓練は中学受験経験者にかなりの差をつけられるでしょう。

中学受験の勉強では、深い理解や暗記法、勉強時間のやりくり、見直し、模試を受けるという経験などなど高校受験や大学受験で学ぶようなことを一足先に学んでいることになります。

 

さらに、中高一貫校に入ると、6年間で考えられたカリキュラムになります。
中学の間くらい勉強見てあげるよ〜なんて思っていたら、大間違いでした。内容の深さもかなりのもので、さらに当然進みもとても早いです。

さらにレポートなどの要求されるレベルが高い。

これは、もちろん個人差、いわゆる偏差値的な能力差がないとは必ずしも言えませんが、ただ、公立中学の子にも鍛えればどんどん身についていく子はたくさんいるのではと思うことでもあります。

 

少し難しい本を読む力、語彙力を増やす試み、自分の考えを表出する経験…などなど。
子どもの力、特に小学校高学年から中学生くらいの潜在能力ってすごいのじゃないかと思っています。個人的には暗記は二歳児がすごいと思うのですが。

対して、大人がそれくらいの子を見るときに、まだまだできないだろう、と思って簡易なものしか与えていなかったりしないか、と。

公立の小中学校では、早く走れる能力があるのに、これより早く走ってはダメ、と言われて、その場で足踏みをさせられているようなイメージがあります。

私の場合はその上、その先がどうなっているのかも知りませんでしたから、自分の可能性も含めて、高校へ入って実態を知ってから、聞いてないよ、と思ったことはいろいろありました。
大学受験を経験している親御さんなら、やるべきことは多少見えているかもしれませんが、それでもセンター試験も変わってしまいますし、自分の頃と同じとは言えませんね。

 

いまやスポーツ界でも芸術界でも将棋などの世界でも、何かを十数年本気でやっている人は、中学生でも大人顔負けの才能を発揮しているのを考えれば、まだまだこの程度でいい、と無理やり線を引っ張って先へ行かさないのはもったいない。

私立など受験を要する学校の多くが高校での募集をやめ、一貫校として六年間で教育を考えつつあるというのも、高校三年間で大学受験に対応する高レベルの大量な勉強をしなくてはいけないことのアンバランスさからなのではないでしょうか。

 

自分自身が公立中学で、そう努力もせずにいたので、実際中高一貫校を知ると、
「ああ、こういうところで差をつけられるのだなぁ」と感じることは多いです。

記事冒頭で触れたパパさん的思い込みで言えば、中学受験&中高一貫校進学はガリガリ勉強だけさせて、というイメージかもしれませんが、むしろ今の時代に合わせた教育をしているところが多いのではないかと思います。
だからこそ、息子の受験時、滑り止めの学校でも、受験して行く価値はあると思いました。偏差値だけではないというのは、むしろ実際中学受験を知ってから感じたことでもあります。

 

ほかにも進路関係の情報サイトなどで、情報を得ることもできるでしょう。

中学受験をする子が塾通いで忙しく、なかなか力を入れられない英語や数学の先取りをしたり、理科や社会でも少し深く切り込んで勉強そのものに興味を持たせることは、時間のある小学生だからこそできること。

社会科見学や理科教室、今ならプログラミングを学ぶなど、高校受験のためではなく、むしろその先の将来を見据えた興味の掘り起こしです。

 

中学受験をする子はつめこみでかわいそうと思う方も多いかもしれませんが、そもそも子どもは学ぶことを喜ぶものです。中学受験塾は面白いと言って通う子がかなり多いのです。先日小学生のクイズ番組にいろいろ詳しい子がたくさん出ていましたが、きっといろいろ知ることを楽しんでいるのだろうなと思いました。

勉強=子どもにとって嫌なもの、という考えを払拭して、小さい頃から一緒に学ぶことを楽しんでほしいと思います。

実際中学受験の算数などは、未経験の私にはパズルを解くのと同じような楽しみがありました。5年生をすぎるともう自力ですぐに解けず、子どもに教えてもらったりして、なるほど〜〜なんてわかると私も嬉しくなったり。

中学受験はしないと言っていた、地方に引っ越した息子の友達は、英語をだいぶ先取りしていました。
数学も小学生時代に市販の中学受験生向けの算数の問題集を解いていました。
近所の女の子も同様で、息子よりずっと英語ができるでしょう。

 

好きだからできるようになるのではなく、できるようになるから好きになる、ということもあります。

周りの子が知らないことを知っていた→すごいねと言われた→好きになる→もっとのめり込む

周りの子より上手にできた→すごいねと言われた→好きになる→もっとがんばる

こんな形で進められたら、興味関心も湧いてくると思うのです。

私が勉強を教えていた中学生には、決して勉強が得意じゃない子も多かったのですが、時々ずっとできなかったものができるようになると、とても嬉しそうだったり、「わかると面白いね」と言う子もいました。


中学を無駄遣いしたと痛感している私からは、今は情報を得ることはぐっと簡単になってきているので、ぜひいろいろ活用して、地元の中学へ行きながらも、目的意識を持った勉強や進路対策をしてほしいなぁと思うのです。

もちろん、とにかく高い偏差値の難関大学に行けさえすればいい、という大雑把な考えも、そうではないと変わっていくと思います。わが子にどんな進路が合うのだろう、ということも含めて、こうして向き合うことで、行き当たりばったりで進路を決めて、結果遠回りをするといったことが少なくなるでしょう。

 

 

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