先日、夜出かける予定があった私が、夕飯を作って、学校から帰宅する息子とすれ違いなので、夕飯を作ってあるから食べてね、という簡単なメールを送りました。
いつも、当たり前のように返事がこないので、特に期待もしていなかったのですが、
だいぶ遅くなってから、
「返事をしなくて悪かったけれど、夕飯おいしくいただきました。」
と連絡が。
おお、珍しい。これも日頃の効果かなぁと。
息子は何日もの合宿の間も一度も連絡をよこさず、台風で帰宅が伸びるかもというときでさえ、ギリギリ帰れるようになるまで連絡をよこさないので、いい加減にしなさいと話したものです。
こちらの心配など全く忘れてしまっているんだと思います。そういう男の子は多いから仕方ないと思ってもいました。
心配させないことも感謝も、他人のことを気遣うこと。
でも、こと自分が「してやったこと」について「感謝しろ」というのって、割と抵抗があったりします。
母親がいろいろやってやることって当たり前なのかも、とか、そもそも気遣いなんかできない息子にいちいち期待するのも、期待が裏切られてイライラするだけだし。
年末友達からメールが来ました。
29日まで仕事で、今日からバタバタと大掃除しているのに、家族三人男どもはみなテレビを見続けている。
というもの。
私は自分が家族総出で大掃除していたし、家の手伝いをすることは当たり前だと思っていたので、びっくりしました。
でも彼女は文句をいうけど、結局自分でやっちゃうんだ。そう夫や息子たちを育てたのも彼女だと思うのです。
でも、そんな昭和のお父ちゃんみたいに息子を育てたら、今時結婚生活続かない。
かといって息子が大掃除を手伝ったかというと、自分のやるべきことが終わらなすぎてできてはいないのですが(できる年は窓拭き担当)、それと目の前で一人で働く母を無視してのんびりするのとはちょっと違うと思うのです。
家事を手伝ったり、きちんとしてもらったことに反応することの背景には感謝があると思うのです。
ご飯を作ってもらってありがとう、合宿費を出してもらってありがとう。
でも、黙って背中だけ見せていても、子どもは感謝を学ばないのかな、と息子を見ていて思いました。
そんなことを教えることだと思っていなかった頃、いや今でも多くの場面で、やってもらって当たり前と思っているんだろうことが多い息子の態度に、このままでいいのかなと思いました。
それで、なんとなく気恥ずかしいけれども、
「毎朝お弁当を作るの大変だよ。」
「ご飯を食べるだけ食べて片付けないのはダメ。」
「学費を出すためにお父さんがどれだけ頑張ってるか」
と言っているのです。
それで毎朝お弁当を渡すときは「ありがとうございます」と言ってくれるようになりました。
そこで、少しでも息子が覚えてくれたらいい、そしてそれを冒頭のメールのように時々表現できたらなおいいのだろうと思うのです。
本心は私は親ですから、おいしくいただきましたなんて言われなくたって作っちゃうんだけど、将来結婚できた暁には、他人である奥さんにこういう言葉を言えるといいなぁと思うのです。
妹の家は三人子どもがいます。夫である義弟は、実家で会った時もとてもマメに動いてくれます。そういう夫だからこそ、妹も安心して子どもをたくさん育てられたのだろうな。お父さんと死別して一人で子育てをしていた義弟のお母さんの影響は大きいのでしょう。
うちの夫は言えば文句を言わず動いてくれますが、そこまでではないですね。
お母さんがなんでも一人でやってくれる働き者なので。それこそ冒頭の友達の家。
しかも仕事が忙しすぎて、普段の家事労働0分です。まあでも家は子どもは一人だし、私が自宅にいて比較的家事に時間をさけるので、問題ないのですが。
環境や育て方によって、男の人は変わるんじゃないかな。
そういえば、この前飲み会で話していたけど、実家の居心地が良すぎると、なかなか外に出たがらなくなる、少し居心地悪いくらいがいいのじゃないかと。
Up!