悩める子育て

幼児から中学受験→難関校からの大学受験、その先を考える

PTA活動は必要か

お金で解決する

先日朝テレビで PTA活動について報じていました。
医療従事者で1月前のシフトに縛られて活動に参加できない人が便利屋を雇って自分の穴を埋めたという。
なるほどねと思う反面、お金をかけなくてはいけないのかとも思いました。
確かに仕事は個人的な収入のためにやっているのだから、それを仕事をしていない人が予定をつけてやってくれるのに任せると言うわけにもいかないでしょう。

私は在宅で仕事をしているので、都合をつけることはできるが、そのために徹夜をしたり、学校に行くためにタクシーを使うこともありました。
小学校のPTAが問題とされるのは、義務教育で避けられない環境の中で強制参加させられることもあると思います。
そのおかげで人間関係も悪くなるとしたら、本末顛倒です。
一つには仕事を気軽に休めなすぎるのもあります。
PTAでなくとも、子育てをしていれば、割と急に休みがほしい時がありますし、役所に行きたいけどいつ行くのとか、うかうか体調も崩せない。それになれた環境では、当たり前とされることかもしれませんが、そこまで融通がきかない仕事ってどうなのかと思います。
現在家のことのほとんどを妻に任せっぱなしの男の人の常識を働く母親にも押し付けている状況なので、時代錯誤といってもいいですね。
私も勤めていた時は基本病欠以外に有給などとれない環境でしたから、仕方なく従っている人が多いのはわかりますが。人員が少なすぎるのか、うちの社長みたいに暇でも休ませないのか、価値観が少し変わっていくといいのですが、働きながらの子育て環境はいいとは言えません。

以前ベビーシッターが主人公の映画を見ました。コメディで面白かったのですが、ああ、本来バリバリ働く親の子育てって、こうやってシッターを雇うことでようやくなりたつのだろう、それなのに日本ではよほど上流でないと人を雇うということをしない。
関係ないけど豪邸もそうですよね。広いけど自分がメンテするならやだなぁ。
 

PTA改革

かといってそちらを今すぐ期待しても仕方ないので、やはりPTAのあり方を見直したほうがいいですよね。番組では、改革に取り組んだ学校を取り上げていました。
いらない役職はなくして、ボランティアでその行事の都度できる人を募集することで、通年参加しないといけないというプレッシャーからは解放されるでしょう。

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そもそもそれは必要なのか

息子を認証保育所に入れていた時、クリスマス会などの行事の準備はすべて保育士さんたちがやってくれていました。保護者は見に行くだけ。
うちは幼稚園でも先生方が準備をしてくれました。
保育士さんや先生方の負担はまた別の問題ではありますが、もともとの学校行事、例えば運動会などで保護者がいないと成り立たないというのは違う気がします。
(そもそも小学校自体に補助スタッフ的な人はもっと必要かと思います。)

また、いまどき習い事も多くて子どもも忙しい。
受験が多くなってくると、子どもの手伝いも難しくなります。
小学校ではお祭りのようなイベントで子どもが手伝うことが多かったのですが、それを続けていくことに無理が出てくるような気がします。
そうでなくても学校行事は盛りだくさん。
地域行事などの中には必要ないのではないかと思うことも多くありました。
うちの小学校では地域をまたいでいたので、似たようなイベントが複数ありました。
塾で手伝えない上級生などは少し肩身がせまくもありました。

小学校は地域のなかに複数ありますから、親子で地域とのふれあいを求める方には、学校の枠を超えて有志でイベントを開催する、少し広い範囲の地域に根付いたNPOのようなものがあってもいいのかもしれません。子ども会のように結局働いてくれる親子しか参加できないものではなく、ゆるい感じで働いたり参加だけでもできるようなものなどどうでしょうか。

アナログからデジタルへ

ところで、私が仕事をフリーでできるようになったのは、現在のIT技術の進歩のおかげです。勤めていた時は、すべて手先でアナログ作業だったところからデジタルでものづくりをしていく過渡期でした。毎日できあがりと材料調達に取引先に出かけていました。行き帰りに交通費や時間が必ずかかっていました。急ぎだとバイク便なども使いました。ひとりでやっていたら、とても割りに合いません。
それがいまやメールのやりとりだけですませることができる。定期仕事についてはほとんどお客さんと顔を合わせることがなくてよいのです。

PTAはサロンではない

公立の幼稚園に息子を通わせていた時、みな非常に近所に住んでいるため、たいして重要でないことのために集まっていました。
また、小学校で広報役員をしたとき、前年度は広報の打ち合わせを学校公開日にやっていました。学校が近所でなかったため、なにかのついでというのもあります。
しかし、長時間の会議で結局子どもの参観ができないと役員さんは不満を漏らしていました。会議の後半は愚痴大会。会議に出てこない人もいて、それについての不満もあったようでした。
次年度、私は同級生のお母さんが部長をしているのを副部長としてサポートしました。
記事の内容なども前もって候補を考えてくると、だいたいイベントなどは毎年同じですので特に異論もなく内容が決定しました。
作業に入ると、二人でおおよそのページ割と担当を決めて、マニュアルを作り、公開日の会議ではそれをお知らせするだけで15分ほどで終了でしました。
その日来れない人にも担当表と書類をメールで送ることで、満遍なく担当してもらえました。
当時はガラケーが多数でしたので、それらのやりとりはパソコンでやることが多かったのですが、みなさんご主人に聞くなりしてパソコンを使ってくれるなど協力的で、公開日も授業を参観できると感謝されました。そのため全員がきちんと参加してくれました。その年は非常にストレスもなくできました。

公立小学校には、さほど時間に追われておらず、雑談をして楽しみたいお母さんもいらっしゃいます。しかし、仕事に追われている保護者にしてみれば、それに付き合いたくはない方も。義務としてPTAの仕事を受けるのであれば、できる限り少ない時間と手間ですませたいと思う方は多いでしょう。PTAを保護者のサロンにするべきではないと思うのです。サロンを作りたいのであれば、それはそれで自由参加で作られれば良いと思います。

出席できなくても仕事に参加できる、そういったシステムをITをうまく取り入れて作っていけばよいのではないでしょうか?

自分のやりたいようにやるためには手を挙げる必要がある

ここからは個人的な話になります。
広報委員で私は入稿担当でしたが、学校までは最短でも30〜40分交通機関を使ってかかるので、印刷会社さんには自宅近くまで来ていただくことで学校に行かない方法をとりました。その前年度までは、旧来の殿様商売をしていた業者を使っていて、広報部長さんが自分でその会社まで車を使って原稿を届けていたようです。
修正もいい加減でしたので、業者の見直しを前年度委員さんがしてくれました。
いまどきこんなサービスの悪い業者が生き残っているのは、まさにPTAの先送り(自分の代で変えなくてもいいか)の弊害だと思います。

というわけで、原稿と写真集めを委員に担当わけし、原稿も写真もすべてメールで私に送っていただき、校正紙も出れば印刷会社からメールでおくっていただき、必要なら自宅に届けてもらいました。

印刷会社はレイアウトもすべてやってくれるので、原稿と写真と台割とおおまかなレイアウトを送るだけで完成されたのでした。
それで一号あたりの会議は初回と出来上がりの配送など多くても3回でしたし、配送は来られる人だけで数人で済ませられるものでした。

 

私は息子の時の卒対委員長をしていました。上の学年は少人数のため、全員集合ですべてを決めていたのをほぼ全員働く母であるうちの学年には無理と思い、ほとんどを卒対委員で決めて、決定事項をお知らせする形で、進めました。
卒対委員会自体も保護者会に合わせてしか開催せず、ほとんどは担当が決めてメールグループで共有しました。
アルバムの写真共有などは、Flickrを使いました。Flickrは英語なので、セキュリティ関係のマニュアルも作りました。
 
個々の活動を逐一報告することで、委員はこれだけ働いていますというアピールはした上で、意見を募り、予算関係は保護者会後に決議をするから来られない人は委任状を出してもらいました。
おそらくこの細かい活動報告があったのもあり、係り決めなどの変更のお願いはありましたが、皆さん当日は大変協力的でした。
 
「こんな長時間の会議無駄じゃない?」と思いながらやるのって、ストレスですよね。自分で受けることで、ある程度方向付けができることもあります。
私が卒対の委員長に手を挙げたのは他にやりたくないものがあり、それを避けるためでもありました(ずるいともいう。でもみんな委員長もやりたくなかったのだ)

人を動かすために自分がやる

広報でも卒対でも、みなさんがあまりやりたくないものに手をあげることで、やってくれるなら、と周りは協力をしてくれました(これは学校の保護者の方に恵まれたというのも大きいかもしれません。仕事をされている方が多かったので、仕事のやり方に理解がありました)。
なかなか仕事に手をつけてくれない担当さんがいたときは、自分も「どれかやるから仕事を振って」と言って先にやるようにしたら、その後は自分で動いてくれました。

労うことの大切さ

広報に戻ると、前年度愚痴大会だった代の部長さんには、「先生に原稿を頼んだのにだしてくれず、催促したらすごく不機嫌な対応をされた」と聞いていました。
それで、すこしおおげさくらいに「いつもお世話になっています。お忙しいところお手数ですが」とお願いすることで、その先生の態度は全く別のものになりました。

また、卒対委員同士でも各担当がやってきたことに対して、感謝の気持ちと評価を与えあうことができたので、とても気持ち良く仕事ができました。

係なんだからやって当たり前じゃなく、互いにねぎらうというのは想像以上にモチベーションをあげるのだと知りました。
広報のときでも私と部長の作業が多かったのを多くの保護者の方に労っていただいたことで、不満なくがんばれたというのもあります。

 

もちろん大勢いればどうしても話の通じない方もいたりして、万事うまくいくとは限りませんし、大規模な学校で自分が何かを変えていくのはなかなか難しいかもしれませんが。

 

 

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