悩める子育て

幼児から中学受験→難関校からの大学受験、その先を考える

子どもの教育とお金の悩み〜どこにかけるか〜

先にお断りを。長いです。

 

president.jp

こんな記事を読みました。今更といえばそんな気もしますが、改めて実感。

 

そしてまだお子さんが小さい方に過ぎてみて言えることがいくつか。

想定外の進路

私が出産した頃、公立中高一貫校というのはありませんでした。

これから子育てするにあたって、どう育てていこうか。
そのとき漠然と思い描いていたのは、今とは全く異なる子育てプラン。

私も夫も公立高校から私大に進んでいて、私は大学受験では一切予備校・塾は行かず。

なんとなく自分の子も高校受験がんばって進学校へ行って、塾いらずで大学へ行ってくれたらいいな、と思っていました。

 

 

息子が幼稚園に通う頃、都立の中高一貫校ができました。それから続々と都立の名門校が一貫校になっていきました。

これじゃあ、高校受験で行けるちょうどいい感じの進学校が少なくなる…。

ほかにも息子の特性などを鑑みて、中学受験を考えるようになりました。
巷では早く塾に入らないと定員があって入れなくなるというような噂も聞きました。

結局息子は5年生になってからと遅めでしたが、見学した大手の塾はどこも定員で入れないなんていうことはなかったのですが。

ただ、小学校入学直後には私立の中学受験をしようという気持ちもなかったのです。

いろいろ考えた結果、うちではその先の進学のためというよりは、息子に合っているかどうかということで、公立より国立・私立の方が息子に向いていると思い、そちらを目指すこととなりました。持病があったこともあり、スタートが遅れた分塾には1年半ほどしか通わなかったので、結果的には負担は少なく助かりましたが。残念ながら国立には縁がなかったので、私立に通うことになりました。

 

上の記事によれば中学受験の塾代で300万くらいかかっていますが、そんなものかもしれないと思います。うちは電車に乗って通っていたので交通費もかさみました。
6年生では模試を試験慣れするために遠い塾の校舎まで通ったりした交通費も。

 

もう少し細かく書いてあるのはこちら↓

manetatsu.com

双子の友達のお母さんが六年生の夏期講習料金二人で50万超だよーと泣いていたのを覚えています。

 

受験費用だってバカにならない。
一校2〜3万として、うちは5校受けたので10〜15万。
さらに合格した一月校に二月の結果まで待ってもらうために5万円納入。
それから中高一貫校で6年間で500万程度。
でも実際は部活などでかなりの出費があるのでそれに加えて20万/年、寄付などもあるとすればもう少し。短期留学などがある学校でしたら臨時出費もあるでしょう。

 

そして塾代。これは学校によると思いますが、息子の学校では塾に通っている子は多いです。息子も一時通いましたが今は通信教育にしています。教科によってはとても進度が早いので苦労する面もあり、あまりにひどければ家庭教師などをつけたいと思うかもしれません。

一度通った塾は、週一回一教科で4万でした。高い割に本人が活用できなかったのでやめましたが、半年くらい通ったので24万円+入会金など。

 

できれば国立に進学してほしいと思いますが、部活も通常高三までやる部活なので、現役での合格が難しいかもしれません。

allabout.co.jp

 

本人には現役でと言っていますが、そろそろこういうことも考えなくてはいけない。
また理系なら四年で終わらない可能性も高く、文系でも士業など目指す職業によってはかなり長い間就職できない可能性もあります。海外へ行きたいと言ったら?
周りでは海外留学をさせようかという話も普通に出ます。

日常でもお金がかかる

公立中学校ならお金がかからないと思いますが、今は運動部などで毎週いろいろな学校を試合で訪れる子も多いようで、交通費がバカにならないと言っていました。
またうちの近所の学校はいずれも制服類が細かいものまで指定されていてイオンの安いYシャツじゃダメだったりして、入学時に用意するものにかかる費用がかなりあるとききました。

 

我が家は一人っ子なので、まだ一人分だけ考えればよいのですが、兄弟がいれば同じようにかけてやりたいと思えば用意するお金はそれだけ増えます。

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うちは貧困ではありませんが、それでも息子の進路によっては結構贅沢できないなぁというのが本音のところ。

過去記事にも書きましたが、電車で通うからか思ったより子どもの交際費もかかっています。自分の中学時代、ほとんど地元の友達とうだうだ近所や学校でつるんでいただけの出費0円に比べると段違いで、毎日のように「お金足りてる?」と聞かなくてはならないくらい。普段はお弁当ですが、帰りが遅くなるとお腹が空いてパンを買ったりと食費に消えることが多いです。また、帰りの寄り道も出費に直結します。

本好きの息子は友達と本の街神保町へ行くことも多く、古本まつりだというとみんなで何冊も購入しています。息子は開催中3回くらい訪れました。これも定期じゃないので交通費が。本は基本的には小遣いで買いなさいと言っていますが。
もちろんその分食費をけちったり友達とパンを分け合ったり、自転車移動や徒歩で頑張ったりしているんですけど。

小さい頃は貯めどきだけど

一方今は早期教育とか習い事とかで曜日を埋める人が多いと思います。

将来まで潤沢に資金があればいいのですが、私自身も子どもが幼児の頃にここまで進路が変わると想像していませんでした。

子どもの特性や周りの環境によって、その後の出費が大きく変わるかもしれません。

 

もちろん早期にやらせることが鍵を握るようなスポーツや芸術もあります。
英語なんかも考えようによっては早く始めたほうがいいとも言えるかもしれません。

ただそういう進路こそ本当にお金もかかると思うのですが。
親戚にそういう特殊な進路を選んでいる人がいますが、お父さんの高収入の割に普段の生活や家は恐ろしく質素です。まさにその進路につぎこんでいるのでしょう。

 

振り返ってみると、特に幼児の頃は子育てがまだまだ新鮮で、洋服ひとつおもちゃひとつ選ぶのが楽しかった気がします。
その楽しみに振り回されて、こんな可愛い我が子にあれもできるようにしてあげたい、これも、と期待が膨らみすぎることもあるかと思います。

幼児期は他の親子に触れることも多く、刺激されることも多いのも影響するかもしれません。習い事なんかは誰ちゃんもやっているからというの、多いですよね。

小学校高学年くらいになってくると、そうキュートでなくなる我が子を前に、なんであんなにいろいろこだわったのだろうと思うほど、幼児期はどうでもいいようなことで子どもにお金をかけたりしていたなぁと、そう財布の紐がゆるくない私でも思うのです。

 

たくさんのおもちゃや教材。あっという間に使わなくなり、育ってみるとこういうのはほんの一時期なんだと実感します。

ああ、英語の歌のCD一回聞いたくらいかな。(何枚もあるので)
鉄道DVDは擦り切れるほど見たのに。

くもんの言葉のカード、綺麗すぎるから妹のところにあげよう。

この英語のワークブックまっさらだ。(高い講座じゃないからなおさら?)

でも、これ真剣にやっていても今の英語力と差はないだろうな。

百マス計算のDSソフト買ったけどほとんどやらなかったなぁー。

格安だから行っていた英語のリトミック、一曲も覚えていない。

日本地図パズルもらったけど2回くらいしかやらなかった。

 

まあこんなだから、たまにテレビなどで徹底して教育しているお母さんをみると、その子の才能よりまずお母さんに感心してしまうのですが。所詮うちは家でできる程度のことですから出費は少ないですが、これが習い事となると年間いくら×何年でいったいいくら費やしたの! ということになりますよね。

このやってもやらなくてもいい教材・習い事とか、なくてもよかったおもちゃとかを、本当に進路を左右するときにほしい塾代や学費に使ったほうがいいと思うのです。

 

普通のサラリーマン家庭でしたら、お金はあればあるだけ諦めなくてすみますよね!

私大医学部や海外大学留学なら、あと少しで家が買えるくらい必要ですし!

 

前にいろいろな体験をさせてやることが親のできることと書きましたが、それにしてもそうそうひとつひとつにお金はかけられない(実は時間もかけられないと思っています。子ども時代は短いので、向いていないことに費やす時間はモッタイナイ)。

 

世帯年収700万円くらいまでは額が上がるほど幸福度があがるが、それ以降はそうでもないとなにかで読みました。

president.jp

 

教育費も上を見たらきりがないです。先を考えて絞るところは絞ってあとにまわさなくては。
私も周りの子が塾へ通っているのをみては焦る気持ちもないとは言えませんが、振り回されないで本当に必要かどうかよく考えないと。

「言っとくけど塾行けるの当たり前、浪人当たり前とか思わないでよね!!!」

と怒鳴ってしまうのデス。

就学前教育の投資効果

ただ、やはり子どもは何が好きなのかいろいろ体験させてみることも大切だと思っています。

実際友達のお母さんは子どもに算数と英語をやらせて、算数がとても得意なことに気づいてそれを伸ばしています。(英語は辞めたそうです)

教育の投資は就学時前が効果的であるという研究があります。

toyokeizai.net

 

気になるのはこのプロジェクトの教育を受けた子は他の子とIQにさほど変化はないが、非認知能力に伸びがあったというのです。

 

ここで、ずいぶん昔にテレビで見た、道具を使うチンパンジーの群れのことを思い出しました。

記憶に自信がなかったので探したら、ちょうどよいページがありました。

チンパンジー研究で分かった人間の子育ての本質〜松沢哲郎氏に聞く | eduview - Part 3

道具を使うことができるようになる「学習の臨界期」があるということをテレビで見て、とても興味深く思ったのを覚えています。

今振り返っても2歳頃の息子の記憶力はすごかったです。
おそらく多くの子がこれくらいの頃は、スポンジのようになんでも吸収していったのではないでしょうか。
実際に母語を習得するとか、周りの状況を理解するようになるとか、この時期の子どもができるようになることは膨大ですよね。

その後息子の記憶力もしょぼくなり、今では英単語もなかなか覚えられねーなんてぼやいていますが。

 

こういったあることを習得するのに適切な時期的なことも上の研究などに関わるのかな、と思いました。

上の研究でも、ほかのウェブサイトなどを読むと、非認知能力が伸びたと書いてあります。非認知能力とはなにか。

benesse.jp

こちらのサイトによると、たとえば忍耐力、社交性、自尊心など、社会にとって役立つことばかりです。

以前記事にしたと思うのですが、高校生の勉強を見ていて、その子が少し将来の進路についてやる気を出したので、公務員試験の勉強をすることになりました。
レベルはその子に合わせてそう難しくないところから課題を選びました。
ところが、どうしてもできない。
「やる気がないわけではないんだけど。いろいろわからないことが多くて自習ができない。」と。

それで、

「ああ、中学生(勉強を教え始めたのは中学1年から)じゃ遅かったんだな」

と思ったのを覚えています。理解力以前の忍耐力が。机に長時間座って一人で頑張るということが、今までやってこなかったので難しいのだと思いました。それこそ私が毎日ついていればできたかもしれません。
その子もできるようになると喜ぶ子だったので。でも一人ではできない。
「わかってくると面白いよね〜。」

と話していたので、最後まで付き合えなくて残念に思っています。

 

ほかにも覚えるのがとても苦手な子がいましたが、一緒に取り組んでできるようになるととても楽しそうにする子がいました。その子も高校生の子も素直なのでしょうね。
中学や高校になっても「できるようになることって面白い」と思う気持ちはある。

それでもやはり、一人でやるのはハードルが高い。それで結局、やはりできない、となってしまう。つきっきりで付き合えないもどかしさがありました。

 

やはり、勉強に前向きになるかどうかは小学校低学年までのうちに決まるような気がしています。
それまでに一定時間座って勉強に取り組む。簡単でもいいから少しずつできるようになっていく。多くの子どもは、親が一緒にやってくれると楽しんでできると思います。

 

授業がわかるのとわからないのでは俄然意欲も違ってきます。
息子が小学生の頃、運動会後の作文を読んで、みんながとても紅白の勝ち負けにこだわっていることを知りました。大人にしてみればどっちでも楽しめればOKと思っていたけれど。負けた子は本当に悔しがっていたし、勝つと喜びをいっぱいに表現していました。
普段の勉強だって同じように、できれば嬉しくてたまらないはず。
ちょっとやってできて楽しい→勉強が苦にならなくなるのサイクルができるようになると思います。

それで最初の難関分数などの始まる中学年に入っていければ、そこも楽に越えられるはず。実際息子の同級生などもその時期に苦労している子がちらほらいました。
その時期息子のクラスメイトのお父さんは分数につまずいた我が子にチラシの裏に手作り問題を書いて毎日やらせたそうです。その子は小さい頃から漢検も先取りしてさらに満点合格を目指していました。
そのご家庭ではお子さんも無事算数を乗り越えて、今は勉強が得意のようです。

 

ただ、記事で言われている教育とは、必ずしも知識詰め込みではないと思います。非認知能力を伸ばすような関わり方を親がしていくことができると、そのあとはわりと勝手に飛び立ってくれるのじゃないか、と思います。

 

結局小さい頃にどれくらい投資すればいいの? となるのですが、個人的には必ずしもすべて習い事じゃなくても、お金をかけずともできることは多いし、習い事の数より親が向き合うことの方が何倍も効果があるように思うのです。
仕事が忙しくてできない、というのも本音ですが、周りを見ていると小学生の時期にしっかり向き合っている家は中学以降わりと楽なようです。

逆に小学生でヘルプが必要な時期に放っておいたお宅では、中学以降もう親の言うことを一切聞かないでやらなくなってしまっています。
成績も素行も深刻なのでお母さんが仕事を辞めましたが、時すでに遅し、という感じ。
タイミングってあるのだな、と思いました。

 

我が子を見ていても中学以降はどうにも言うことなんて聞かせられないのを実感しているので…。

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