悩める子育て

幼児から中学受験→難関校からの大学受験、その先を考える

中学生からでは遅い〜勉強をする習慣を早めにつけておく〜

昨日は東京港区の竹芝桟橋・竹芝客船ターミナルでやっていた「島じまん2016」というイベントでさかなクンのお魚授業を見てきました。(息子は部活で同行しませんでしたが)
たくさんのさかなクンファンがさかなクンの帽子をかぶって待っていました。さかなクンの存在は、全国のお魚オタクの子どもたちの希望の星かもしれませんね。

 

挽回するのは難しい

中学生の勉強を長年見ていて、時々残念に思うことがあります。
小学生のときまでに勉強をする習慣がほとんどない子が、中学生になって、すこし難しくなるカリキュラムに直面しても、すでに勉強習慣がないために努力してそこを追いつかせよう、と持っていくのが難しいと実感します。

ま、一気に生徒の心を掴んで夢中になるようにできないのは私の力不足ではあるのですが、一緒にやっていくと、それなりに「わかって楽しい」と思ってもらえる瞬間はちょこちょこあるのです。
「できるようになるとやる気が出るね!」
と言ってくれた子もいました。それでまあまあの成果はでたのですが。
それでもその子はなかなか長時間頑張ることはできず、高3まで見ましたが、就職しかないかなというところから公務員試験を考えて勉強しようかと思ったところまではよかったのですが、たとえば国語などの基礎レベルができていなかったりして、容易にはできませんでした。
かといって大学受験生のように10時間超を勉強にそそげるような気力もそこまでなく、「やっぱり無理かも。」と諦めてしまいました。

また。中学1年の間塾に丸投げで、集団授業についていけなかったのに家庭学習もしないまま過ごしてしまった中学二年生の子の英語を見ました。
その子は読むことが人より何倍も苦手でした。
このようなお子さんは、漢字などは普段接しているためそこまで苦手ではなかったりして、英語を始めてから苦手なことに気づくことが多いそうです。


ただでさえ1年間の遅れを取り戻すのは大変ですが、もともと家庭学習の習慣のない子。急に何時間もやりなさいといっても無理な話です。
そのうえ、通常の何倍も時間がかかる。覚えられない単語は中一レベルの単語を100回書いても覚えられないものがあるとお母さんからお聞きしました。お母さんも最初は信じられないと思ったそうです。
また、たとえば10個進出単語の読みを一つ一つ教えながら音読し、また先頭に戻って読み直す、それを5回繰り返しても10回やっても(今読んだばかりの)多くの単語が読めません。

幸いその子は耳がよく、聞き取れた単語の意味は言えるので、結局、フォニックスという英語の綴りを覚える方法を取り入れました。
これでみた単語をまずは読めるようになることから、読めれば意味は出てくるのでできるようになる、というプランです。

しかし、当然私がいままでやっていなかった方法ですので、逆に言えばその分、文法や教科書に割ける時間が減ります。

フォニックスについてはこちらを

matome.naver.jp

書いてあることを覚えるのが苦手だからこそ、勉強があまり得意でなかった。それに気づくのが遅かったうえに、勉強の先にある目的(志望校や憧れる職業)を持っていなかったので、モチベーションも低く、こちらもあまり強く勉強量を増やすようには言えないのです(何より本人に英語大変そう、と思われるのが一番遠回りになってしまうので)。

 

ビリギャル的成功のカラクリ

ときどき偏差値40から難関校合格とかありますけど、あれは普通の話ではないと思います。
もともとかなり優秀だったが、あまりにやらなかったため偏差値は低かった。
途中から頑張ったら人より覚えがとてもよくてどんどんあがったという、伸び代があったという話(勉強の個人差は本当に大きいです)。本当に一年で40もあがったのなら、その方は天才です。

高校の範囲になると、どうしても地頭だけじゃ点数が取れない、それなりの勉強量が必要になります。それをこなしていなければ、いくら天才的な子であってもそうそうトップクラスはとれません。それでさぼっていたせいで一時的に偏差値が落ちていたのが、本気を出したら人の数倍の集中力と理解力で驚異の成績をあげる、といったところでしょう。
さらに、家庭教師や個別指導をつけて、勉強時間をすべて無駄のないように組んでもらえるなどという恵まれた環境も大きいと思います。
大人数の塾や予備校だとすべてが自分にあった無駄のない授業を効率的に受けるというのは不可能ですから。知っているのにやっている、またはわからないまま終わっちゃったなど。

 

以前も書きましたが、こういった奇跡的な話を真に受けてもあまり参考にはならないかと。

f:id:vt-maguna:20160530164850j:plain



さらに大学受験の偏差値というのは、大学受験者の集団のなかであり、高校受験の偏差値とは大きく異なるということ。
大学・短大の進学率は今でも50%代ですから、高校への進学率およそ98%の偏差値とは集団のレベルも異なるのです。
私の時代は25%(女子は10%)程度でしたので、高校偏差値と高一最初の模試の偏差値の差が20近くあり(当然下がった)青くなりました。

ですから大学受験偏差値の40というのは、高校受験の偏差値40とはかなり違うはずです。いまはどのくらいの差があるのかわかりませんが。

 

www.garbagenews.net

 

さらに、大学受験は大量な時間を勉強に費やせる、という精神力というか集中力が問われるので、勉強をする習慣がない子には有名大学に入るのは相当ハードルが高くなるわけです。

高校その他の進路の選択が大事

しかし、どこの高校へ進学するかによって環境も授業内容も大きく異なります。
つまり、中学の時点でそれなりの学力をつけていないと、将来的に名の知れた大学に入れる環境からは遠ざかってしまうということになります。
進学校に通った人の何倍かの努力が必要となるわけです。
高校の教科書はおどろくほどレベルが違います。

↓古い記事で申し訳ないですが、私も友達の教科書を見てあまりの違いに愕然とした記憶があります。

www.unipro-note.net

 

というわけで、中学生になってからそれまでずっと勉強が苦手だった子をそれなりの大学に入れようと思ったら、中学三年間でどうにかしなくてはいけない。
しかし、それはかなり難しい、と思うのです。

 

技術系進路を選ぶことも

また、中卒後の進路には、全日制高校や定時制高校・通信制高校のほか、高等専門学校高等専修学校というものもあります。
こちらはより一層その先の進路に密接になっていくので、そちらを選ぶ時点である程度の就職のイメージを作っておかなくてはなりません。
全日制や定時制にも普通科以外に商業・工業・家庭・農業・芸術・体育・科学技術などもあります(主に都立高校を参照)。

それらを選べば自然と職業に近い授業を受けることができ、進路にも影響は大きいと思われます。

さらに、企業が高校相当の学校を作っていて、卒業後はそこに就職できるなどといった進路もあります。

トヨタや日野などが有名でしょうか。

www.toyota.co.jp

www.hino.co.jp

 

企業の学園は手当をもらいながら学べるところもあるので、経済的にも大変ありがたいです。
専門分野でこういった選択をするには、中学生のうちに将来つく職業を身近なものとして考えなくてはいけませんし、必ずしも勉強の能力が高くないからといって、楽だとも思えません。技術系や芸術系、体育系などむしろ普通科より熱心に課題に取り組む力が必要とされるかもしれませんし、もちろんその技術を学ぼうとする姿勢が問われます。

いずれにせよ、小学生の間に努力をする土台を作るというのが大切のような気がしますし、そこで親がうまく子どもを木に登らせて、勉強が苦ではない状態にもっていくのが大事かと思います。

そうなるためには、その前段階で、勉強に興味を持たせるきっかけを作ってあげることが大事かと思います。↓以前書きました。

 

vt-maguna.hatenablog.com

 

やはりいろいろ知る、というのは強みになると思うのです。
そのなかで我が子に合いそうな進路はどこなのでしょうね。
我が家も漠然と大学受験をするだろうとは思っているのですが、まだ模索中です。
本人がそれなりに生きていけるだけの糧を得て、充実した仕事を選べればいいなと思います。
さかなクンも大学受験は失敗したそうですが、大変ご活躍されていますよね。

 

こんな記事も書いています。 

vt-maguna.hatenablog.com

 

 

vt-maguna.hatenablog.com

 

 

vt-maguna.hatenablog.com