悩める子育て

幼児から中学受験→難関校からの大学受験、その先を考える

「いい子」に育てるより大事なこと

過干渉による悲劇

前の記事で書いた親子を見ていると、はっきり言って、少し放っておくくらいにしていればその子は元気にまともに育ったと思うのです。

 

vt-maguna.hatenablog.com

 


勉強は確かに多少苦手だったかもしれない。
でも、その子に合わない対応で勉強を押し付けようとした(強制)、その子のできないところを受け止めなかった(無視)。その子が見に来てほしいといったものを理由もなく見に来なかった(無視)。その結果、親子関係が崩壊してしまった。
昨年は夏休み終わりの友達との外出を、宿題を終わらせなければ行かせないと言っていたのですが、結局頑張って終わらせたにもかかわらず、他のことができていないからとキャンセルさせました。これは裏切りですよね。
夏休みの宿題が終わることよりも大事なことを失った気がします。

 

その親御さんの苦労もわかります。いってもいってもきかない。
でも、子どもってそういうものです。
私だって、毎日諦めの連続で、結局は「まあ適当にできていればいいか」というところで落ち着いています。そうしないと親子で疲弊してしまい、かえってできなくなることを学びました。

 

きちんとした子に育てたいけれど

子どもが小さい頃、親は期待でいっぱいですよね。
あれもこれもできたらいいな、きちんとした子になってほしい。

 

でも、何より大切なのは、親子が笑顔で暮らせること。
子どもにとって家庭が一番くつろげる場所であることではないでしょうか?

 

きちんと挨拶ができ、忘れ物をしない子、勉強ができる子にするために家庭が厳しく暗い環境になったとして、おそらくそうなってしまっては挨拶も勉強も手につかず、結局最悪の結果になってしまう。

 

ここまで子育てしてきて、他の子は言うことを聞いている、というのはあまり参考にならないのだ、と思います。

 

オリンピックのアスリートを見ても思うのです。
まず、彼らにはその苛酷な状況(おそらく子育てとしてはかなり偏った生活を強いられていると思います)に耐えうる器を持っていた。
それを持っていたからこそ、人にできない努力ができ、人にできない成果をあげることができた(多くの人は努力をできても成果はあげられないのですが)。
そこにはもちろん感動もするし尊敬もします。
でもそういう人にしか価値はないのでしょうか?

 

表面的なしつけの目的

世間では、弱い人を認めないところがまだまだあります。
努力ができない子を見下すところがあります。
親がきちんとした子に育てたい理由は本当に子どものためだけでしょうか?

 

嘘をついてはダメ。

忘れ物をしたらダメ。

人に迷惑をかけてはダメ。

 

いうのは簡単です。そして、たいして考えずにこういうことをポリシーとしている親って多そうですよね。
でも、なんで嘘をついてしまうのだろう。なんで忘れてしまうのだろう、ということに思い至らずにとにかくダメダメダメ!

 

いう方は簡単なんですよね。

でも、言われたからできるってわけじゃない。
そういう経験はほとんどの人がしているはずなのに。
知人宅にはむしろ親が怠惰であった印象が多くあります。
それなのに、子どもには異様に厳しい。
子どもはその矛盾は感じています。それで、不信感を持ってしまう。

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無理強いすることで逆効果に

心の傷がついてしまえば、勉強どころではなくなる。そしてその傷は大人になっても治らない人も多い。多少忘れ物が多くたって、言い訳が多かったり、小さな嘘をついたっていいじゃないですか。
親は、それを注意はしつつも、気長に待つしかない。人格否定をすることではないのです。

 

知人には残念ながら伝わりませんでした。
でも、手遅れ感が否めないのです。

 

もうここ二、三年くらい、その子は親の言うことをかわしてきました。
言うことを聞かない、聞いても答えない。父親に蹴られても黙って固まってじっとしている、ということを聞きました。それからの数時間の家出、一晩の家出、たびたび出て行くと帰ってきて叱られます。それで三日の家出。帰ってきてすぐの家出とエスカレートしています。幸い近所は繁華街もなく、治安も悪くないけれども、ニュースでは今日も10代の少年がなくなったトラブルをやっていました。

 

因果関係をみない親

その親御さんは、今しかみていないことが気になりました。
今、いうことをきかない。

↑過去ずっと認めてあげなかったこと、口だけで一緒に取り組んであげなかったことを反省はしないのか。

これから先、この叱り方で治っていくと思っているのか。

 

子どもが変わっていくのにはおそらく長い長い時間がかかるはず。
勉強に興味を持つのも、小さい頃から根気よく手を変え品を変え親が取り組んできた結果かもしれない(それも人それぞれですが)。
勉強に苦手意識を持った子を前向きにさせるためには地道な努力が必要。

 

また、努力ができる子はいいかというと、そうとも言えない気がします。
子どもは親の期待を敏感に受け取ります。
無理をして「いい子」になっている子もいます。

 

小学生の頃、まずはできていてもいなくても、あなたはあなたでいるだけで価値がある、ということを子どもに伝えてほしい、と思うのです。

 

その親から無条件に受け入れられている、という安心感があるからこそ、その子はその子なりに前向きに人生を考えられるのではないか、と思うのです。

 

表面的な「いい子」を求めるより前にしなければならない大事なことだと思うのです。

 

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