子どもの進路を考えるときに避けて考えられなくなった中学受験
少子高齢化、先の見えない日本。これから子どもをどう育てていけばいいのか迷う親は多いと思う。しっかり考えれば考えるほど、今たまたま住んでいる地域で、そこにある学校へ通わせる(義務教育で9年間ー子育ての要の時期)ということに疑問を持つことも多いと思う。
東京の都区部では、子どもを持ったら一度は中学受験のことを耳にし、考える機会は多い様に思う。
子どもが幼稚園の頃から少しずつ気になりだす中学受験。
中には何となく周りが行くからと塾へ行き、そのまま受験の波に流されていくケースも多い様に思う。
それでも、そんなに簡単に考えるべきでないと、経験してみて思う。
小学校のお受験から始まり、中学、高校、大学と受験を制するためには、まず受験のことをよく知らなければならない。
でも、実際は何を知ればいいのか。どこから手をつけたらいいのか。
そういった情報収集のためにブログを読み始め、助けられたことも多い。
わたしもブログを書くにあたり、何らかそういう助けになれたらと思う。
中学受験の実態を様々な角度から
中学受験を知る時に大変よく参考になる本を読む機会があった。
自分が子どもの中学受験を考える時にこの本に出会えていたら随分助かったなあというくらい、様々な観点からじっくり中学受験を考えた本。
情報収集時には、色々な本を読むのをオススメする。中学受験だってその親子によって様相はそれこそ十人十色。
塾講師などの側の書いた本は多くのパターンが浅く紹介されていて、一般的な情報として役に立つ。
一方親子側の実体験が書かれた本というのは、まさにこの個人的事情にも深く触れていて、長いスパンでの成長や苦悩がみられたりして、塾講師にはなかなか見えない家庭での姿も垣間見える。
ご紹介した本がオススメなのは、書籍編集者として子育てに関する記事や書籍を作ってきた著者が普通の主婦なら得られない受験や教育界隈の方への取材を織り交ぜながら、わが子の受験を振り返っているからだ。
しかも、とりあえず入塾させてしまった、さらに一度退塾しているという経験を持つ。
なかなかに試行錯誤されている。
そして、経験者ならではの、
・子どもにかかる負担に対する不安
・お金のこと
・志望校探し
・大学受験から就活その先まで見据えた進路選び
・私立と公立のメリットデメリット
などについてしっかり網羅されている点も良い。
当たり前だが中学受験はその子の進路選択の本の序の口に過ぎない。だからこそ、先を見据えた視点で考えるべきとわたしも強く思う。
そしてそこを意識して、かつわが子をきちんと見ていれば、中学受験を失敗にはしないと思う。著者が子どもの笑顔が輝かなくなったと感じて、一度塾をやめさせている。
なかなかできないが、必要なことだと思う。
中学受験しない人にも〜ライバルを知ること
ところで、中学受験なんて環境にない、関係ないとお思いの方にも、これらの情報(全てではないが)を知っておく価値はあると思う。
長くなるので次回にするが、いくつか本書で感じたことをまとめたい。
ところで、先日私は某塾の進学講座で開催された浪人して大学に合格した方の体験談で、彼が浪人時代の生活を尋ねた。
できれば浪人してもらいたくないと思っているのだが、たとえ現役オンリーでと思っていても、じゃあ現役の息子が競う相手はどんだけ勉強しているの?何を考えているの?と。
結果、予想できたとは言え、「7時過ぎに家を出て予備校に向かい、正味十三時間くらい勉強している」と答えられて、改めてそんな人たちと競わなくてはいけないことに焦りを感じた。(息子はおそらく高3夏秋まで部活をする予定。さらに学校行事も高3春まではがっつり残っている)
中学受験を考えない、考えられない方は、大学受験でこれら中学受験をし、中高一貫校生として過ごした子たちと競っていく。
公立中学校へ入ると、目先の高校受験のことで精一杯になり、やれ内申が、やれ地元のどこが通いやすい、と言った狭い視野になりがちだ。
でも、私立高校だと地方から二時間近くかけて通ってくる人、一人暮らしをさせて通わせる人も珍しくない。それが何を表しているのか、なぜそこまで時間と交通費をかけて選ぶのかを知ることも、地元の公立高校で大学受験に備えるには有用なのではないかと思う。
これは受験に限らないが、世界は自分の周囲だけではない。
高校で一人暮らし? 新幹線通学?(実際都内に通える範囲の新幹線では、朝は都内の色々な学校の制服を着た子たちが乗り合わせるのだとか)
休学して海外へ?
そういう考える余地があることさえ知らないことが多い。もちろん、私も地方に住んでいたら、そこまでして子どもを通わせる考えに及ばなかった気がするし、積極的に受験対策をしない学校の方針がわかって来たのは入ってみてからだ。
様々なことを知ることで、選択肢も増えていく。
避けて通れない教育費について
あと、この本で印象的だったのは、子どもの頃に習い事や洋服にお金をかけすぎたと後悔しているところ。
わが家でも、中学受験をすることになって、改めて教育費にお金がかかることを実感した。塾代から6年間の学費、学校生活も公立校よりだいぶお金がかかると思う。
教育費は小さい時にかけるほど効果があるとは言うが、あれもこれもと取り入れていけば莫大な額になる。
そして、中学受験をしなくても、高校受験塾や教材など、どうしても必要になる教育費がある。
そう考えると、習い事の選択からきちんと考えなくてはいけないと思う。
そちらについては過去記事で掘り下げています。↓