悩める子育て

幼児から中学受験→難関校からの大学受験、その先を考える

いろいろな高校で多様な生き方

私の友達の子に小学校で不登校になった子がいます。
中学は受験をして合いそうな私立にと考えていましたが、しばらくして聞くと、中学受験塾に通うことも困難になったので、受験を諦めたそうです。

おそらくですが、小学校から一緒の生徒が集まる地元の中学は私立より困難ではと心配していましたが、やはり、ひと月程度通った後に不登校になってしまったそうです。

 

いろいろな子の話を聞くにつけ、画一的な学校のシステムしかない、というのはちょっときついな、と思いました。

 

40人くらいの同級生がガヤガヤといる環境は、わりとそう人間関係の問題もなくやってきた私の経験でもちょっとしんどかったです。新学期のクラス替えは憂鬱でしたし、高校は中退直前まで悩みました。

中退とか不登校というと、大きく取り上げられる「いじめ」などが原因と思われる方も多いでしょうが、いじめが原因の不登校の割合は思ったよりずっと少ないです。

 

第1節 教育|平成26年版子ども・若者白書(全体版) - 内閣府

以前も取り上げたことがありますが、リンク先の「不登校になったきっかけと考えられる状況」のグラフによると、「不安など情緒的混乱」というのが小学生では一番多く、30%超え。次が「無気力」25%くらい、あと小学生で目立つのが、「親子関係」でした。「いじめ」は2%強くらいに見えます。友人関係は10%を超えているので、はっきりしたいじめというほどでもないが、なんとなくなじまないとかなのでしょうか?

 

私の場合は高校入学時の成績が悪かったこと、中学時代は遊んでばかりだったのに、いきなり受験の話で勉強漬けのような雰囲気、それから友達は複数いたので困らなかったのですが、自分の好きなタイプの子が少なかったので、なんとなくアウェー感があったのだと思います。

さらに部活も成績のせいで先生に止められ、勉強するためと割り切って入学したつもりでも結構しんどいなぁというのが実情でした。

自分より早々に退学したクラスメートがいて、その子のことを先生がひとこと朝のHRで「彼はやめました」といって終わりだったことに、かなりショックを受けて、「自分もやめたらこんな感じか」というのが嫌で、じゃあ辞めないと思った反面、「やっぱ嫌な学校だな」と。周りも一切彼の話をしませんでしたし。
というわけで、私のいまは、その彼の中退の上にあるような気がします。ほとんどの友達以外のクラスメイトの名前は忘れましたが、その2ヶ月弱くらいでやめてしまったSくんの名前と顔は忘れません。いま活躍していることを願っています。

その出来事のあとは開き直って、毎日カレンダーで「あと何日ここに来ればいいか」をカウントダウンしながら、一方ではかっこいい先輩のチェックを友達としたり、面白い漫画を貸し借りしたり、2年生からは交際を親に咎めてきた担任に奮起して逆に成績がどんどん伸びました。それでも「高校は暗黒時代よねー」とその頃の友達とは話します。

 

なにで中退するか、なにで不登校になるかはそれぞれでしょうが、端から見たら私の上の状況のどこが中退するほどのことなんだ、と思われるでしょう。

私がもともと好き嫌いがはっきりしていたのもあったかもしれません。
でもその後のバイトや就職は長続きしましたよ。

 

冒頭の子もいわゆる「いじめ」が原因ではないようです。
アスペルガーと診断されたと聞いています。小学校では、ちょっとクラスの子と齟齬があったようです。

私は自分にそういった経験があったので、うまくなじめないということにとても敏感かもしれません。

 

息子はいまは幸い自分に合う学校、気の合う友達に恵まれていますが、幼稚園ではそのマイペースさでまわりと馴染まなくなり、それで小学校は地元に通うのをやめた経緯があります。

 

vt-maguna.hatenablog.com

 

息子の小学校生活は素晴らしかったけれども、私が選んだ結果はたまたまよかった、ということに過ぎないと思います。
高校だって自分で熟考してあえて進学校を選んだのに失敗していますから。
中学受験をさせるときにも、もしかしたら合格して通うことになった学校に一人嫌な子や先生がいて、楽しくなくなるかもしれない、という覚悟はしていました。
ここは息子にとって100%良いなどという環境はありえません。その場にいる人で環境は大きく変わるので。それでも「合いそうなところ」を探してやりたいと思っていました。

 

私の高校については情報がなさすぎた、というのも大きいと思います。それで、情報を得ることって大切なのだな、と思うようになりました。

いまは、ネットで情報を得るのはとても容易です。生の声だって聞くことは難しくない。使えるものはどんどん使ったほうがいいと思います。

 

前置きが長〜くなりましたが、上の内閣府のページには、高校中退がどんどん減っているというデータがあります。人数だけでなく割合も。
私の友達は二人中退した子がいました。それで、なんとなく私にも身近だったのですが、いま減ってきたのにはどんな原因があるのでしょうか?

 

  • 昔は学校も体罰などがあり、過酷だった? (高校はどうなのでしょう?私は進学校へ行ってしまったので、ある意味先生との関係は特殊なほうかと)
  • 情報が少ないし、学区制に縛られていることで本当に合う学校を選べない
  • 中退してもどうにかなるという価値観(バブルだし、中卒も少しはいましたし)

 

ひとつ、高校にもいろいろな選択肢が増えてきているのかな、と思ったことを。

 

特徴の際だつ高校

N高等学校

先日テレビでN高等学校という通信制の高校を紹介していました。

通信制高校(広域)・単位制 | N高等学校 〜 カドカワが創るネットの高校

 

高校の詳細についてはリンク先を参照いただくとして、番組ではスクーリングの日に全国からやってきた高校生の何人かを紹介していました。

 

もちろん、学校になじめずという子もいましたし、自転車競技のBMXかなにかの選手で、あちこち転戦している子、学校が力を入れているプログラミングを早く身に付けて仕事に生かしたいと考える子など様々な子がいました。

 

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都立高校でも新しい学校ができています。

都立総合芸術高等学校

美術家、舞台表現科、音楽科があるようです。

知人の子が入っていて、現在海外留学中です。普通の高校でも可能かもしれませんが、そういった活躍している子が多い環境というのは刺激にもなるし居場所もあるのではないでしょうか。

東京都立総合芸術高等学校 

都立工芸高校

「アートクラフト科」「マシンクラフト科」「インテリア科」「グラフィックアーツ科」「デザイン科」があるようです。

こちらも知人の子が卒業しましたが、その後課題の多さで有名な専門学校に進みましたが、高校時代のほうが大変だった、と言っていました。

東京都立工芸高等学校|全日制

こちらは定時制もあるので、たとえば朝からの授業が難しい子などにも、夢を目指した学校生活を送れるのではないでしょうか?

 

ご紹介した学校がどの程度素晴らしいかはわかりませんが、いろいろな選択肢があることを知ることで、その子にあった進路選択を積極的に考えられるのではないでしょうか? 願わくば、小学校や中学校にもこういう特色のある学校がたくさんあってほしいなぁと思います。

 

 

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