録画してあって見ていなかった、「ウワサの保護者会」を見ました。
たまに気になったときに見ています。
上のサイトで概要が述べられています。
気になったのは前半。
【親の気持ち、子知らず。ホゴシャ~ズの逡巡】
・やるべきことをやらないと、自分だけでなく周りにも迷惑をかけてしまう
・それを言ってあげるのは自分だけで、親が見放したらダメだと思って怒っている
・言わないでおいて、失敗を経験すれば、自分で学習していくのでは?
・放っておこうと思うけど、怒ってしまう自分を抑えられない
上記ウェブサイトより引用。
ごくごくありがちな意見だと思います。私もちょっと前には悩んだことでした。
そして、恐るべきことに、時々息子のように失敗しても学習しない子どもも意外と多いのです。
児童養護施設に入ったら?
思春期になって、上のような考えをがっつり抱えた二つの親子が、その子どもとの関係に歪みが出ているのを目の当たりにしました。
実は、一つの家庭は警察もからみ、施設入所の話もちらほらするところまで来ています。
それで、その子がもし施設に行ったらどうなるのかと思って、ネットで調べてみました。
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すごいボリュームですので、まだほとんど入所のところしか読んでいません。
でも、この項目での保護者の話を読んで感じることは、常に「いま息子が起こしたこと」に対応しているだけのようです。
ここで、上記番組での下記のコメントに本当にそうだと納得しました。
【子どもの言い分、聞けますか?】
イライラを抑えたところで、根本的な原因「子どもがやるべきことをしない」は解決していない。では、どうしたらいいのか?
尾木ママも嶋津さんも口を揃えて言うのが、「子どもに理由を聞いてみて!」
それが、どんなにくだらない理由だろうが、納得がいかなかろうが、それは「親(大人)の都合」で、子どもには子どもの気持ちがあるのだ。親が子どもの気持ちに共感することが、子どもが自分で考えることを促していくのだという。
上記NHKウェブサイトより引用。
番組ではこの辺で次の話題に言ってしまったので、ちょっと不十分。わからない保護者の方も多いと思いますので補足を。
理由を聞いたところで、子どもはしょーもない理由を言ってきます。
「面倒臭いから。あとでやるからいいじゃん。」とか。
それで結局「やるべきことはしないまま」なんですよ!
でも、仕方ないのです。人間そんなに簡単に変わらない。
親はどうすりゃいいか。そんなに変わらないかーと思うしかないんです。
すんごい一段一段が低ーい階段をちびちびちびちび登っていくんです。
そのちびちびのために、時々言い続ける必要がある。
さっさと片付けたい親にとっては苦行ですよね。
乱暴な言い方をすれば、「やるべきこと」なんて大半は、親が子どもの気持ちに寄り添ってやることよりずっと「どうでもいいこと」なんです。
記事の親子は、このままではおそらく親が変わらない限り、子どもも変わることはないでしょう。
どこかで子どもが親を見捨てる日がくるだけのような気がします。
いつぞや記事にした東京新聞の連載に出てくる親と同じ。
いちおう世間的には施設のご厄介になった親として多少反省はしていると書いていらっしゃいますが、実際は息子の大変だった話ばかり。他の子はちゃんと育ったってところまで一緒。
他のページで、相談できる人がいない、とも書いてあったので、東京新聞の連載の親子のように支援者の必要性も感じました。
読んでいて、この父親の話し方は本当に知人の家の両親にそっくりなのです。
なぜそうしたか、という理由は考えない。
ひどい父親の対応があるからこうなったのでは?
家出をするのはSOSなのでは?
と言っても、聞く耳はありませんでした。
「勉強、少しは興味あるでしょ? いろいろ知ってるもんね。」
というと、「うん。」と話していたその子。
私から見ると、少しやり方を変えれば絶対変わっていく。
理由を聞いてあげていくことで、少しでも好転していくはず。
番組でも、半信半疑のお母さんに尾木ママがそう言っていました。
本当にそうだと思うのです。人は自分のことをわかってくれると思っている人のいうことは完全に無視はしないはず。
すぐに改善しなくても、信じていれば少しずつよくなっていくはず。
でも、血の繋がった親子でも、一度子どもに見限られた親がその信頼を取り戻すのは難しそうです。
児童養護施設という場所
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このウェブサイトの別の記事で読む児童養護施設は、ゲームも親にもたせてもらえれば自由にできるようですし、家庭が緊急事態でくつろげる場所でないのなら、親と離れるというのも場合によってはありなのかもしれない。
それでも、施設に入るということで、子どもは「親に見捨てられた」という深い傷は負うはず。
なんとなくですが、記事からは施設が本人の居場所となるほどいい場所ではなさそうです。積極的指導もなさそうな(あくまでこの記事からの印象です)。
でも、記事の父親も施設にいてくれて助かると思っているようなところがちらほら見えます。
ところで、このウェブサイト、割と淡々とした父親の文体ですが、実はすごい分量です。勉強に対しての話など反省されているところもあります。
これだけ息子に注目できるって、それはひとつ親としての責任とか愛情があるということなのでしょうか。
また、この子は小さい頃から落ち着きがなく少し育てにくいお子さんだったようです。子どもの育てやすさって本当に違う。そういう育てにくいお子さんを持つ親御さんへの周囲の理解や支援がもっとあってもよいのではないか、と思いました。
子どもは親を選べない。
ずっと理解してくれない家族しかいなければ、人を信じることができず、同じような子育てが連鎖するのでしょうか。
小さい時から知っていた親子。
こんなことになるならば、宿題なんてきちんと出さなくたっていいじゃない。成績がそんなによくなくたっていいじゃない。
もっといいところはたくさんあったのに。
実際中学入学以降はその子は両親が何を言っても言うことは聞かなくなってしまったので、簡単には解決できなそうです。
特に母親が冷静に対応しようとしても、心を閉ざされているので取りつく島もないそう。
そして、数日の家出で子どもが見つかった後も「心配した」という声かけさえできないご両親。
すでにいまでは普通に注意しただけでも出て行って数日帰ってこないわけですから、高校進学だって難しいかもしれず、犯罪に巻き込まれる可能性だってあるわけです。
子育てでイライラしているお母さんへ
子どもが小さい頃。私も随分怒鳴っていたと思います。
親子セットで動くので、嫌でも他の子との出来不出来が目についてしまう。
外面よく動くのが美徳とされているから、どうしてもはみだした子にしたくない。
子の笑顔よりも外に対して迷惑をかけないことの方が大事に思えてくる。
でも、もしそれで叱っても聞いてくれないような難しい子だったら、怒って言い聞かせることをやめてみてほしい。
子どもからの一番大事な信頼をその両親は失ってしまいました。
そして、なお、母親はもう子どもと一緒にくらしたくないと話しています。
番組冒頭に出てくるイライラが止まらないお母さん。
「納豆のかき混ぜ方なんてどうでもいいじゃん。楽しくおしゃべりしながらすれば。」
「ソファーの上を歩きたがるって子どもの本能だよ。壊れたら新調すればいいじゃん。」
そう言いたくなります。
そんなことが身近にあって。
もう私も細かいことでグチャグチャ考えないことにしました。
もちろん放任したわけではありません。
いろいろできていないということをあまり深刻に考えないようにしました。
現に毎晩の皿洗いは本当にサボるので、「もうあんたクビね!」と言ってやらせるのをやめました。イライラが一つ減りました。
元気で暮らしているならよし。
そして、やはり一番大切なのは「共感」と「信じること」なんだと思いました。
宿題がたまった息子を気にしないでいられています。
言っても変わらないこと、むしろ反抗期だと、言ったら余計やらなくなることを学んだので、あまりしつこく言いませんし、考えません。
誤解なきよう、いちおう基本的にはやらせなきゃいけないことはいい続けます。
でもあまり期待しないようにしています。
穏やかな毎日です。その親子のことだけが、気がかりです。